哲学で英語を学ぼう

私たち英語学習者は、大人向けの学習媒体を避けてしまいますよね。

私たちは「英語を学ぶには基礎が大事だから」と考え、子供向けの教材や、中高生の教科書、ラジオ英会話のテキスト等を使って、英語を勉強しようとしてしまいますよね。

ある地方自治体では、外国人観光客の呼び込みの一環として、住民の語学力向上に力を入れているそうです。図書館に英語の絵本や児童書のコーナーを設置しているそうです。そこは連日、英文の多読をされる高齢者の方でにぎわっていると聞きます。

また、通勤電車を見渡せば、中学生用のラジオ英会話のテキストで例文を必死に覚えている方で溢れています。私も、その一人でした。

「英語学習としては、大人向けのものは難しい。子供向けの物は、簡単だ。」と考えてしまうのでしょう。

しかし、その思い込みにこそ、大人が陥りやすい英語学習の落とし穴があります。

実は、逆なのです。

大人が、子供向けの教材をつかって英語を基礎から学習する。

これは、一見して筋が通っているように思われますが、ここには1つ盲点があります。それは、「つまらない」ということです。

考えてもみて下さい。

「これはペンです」「貴方はリンゴが好きですか」「こちらはトムの弟です」

こんな英文を勉強して、楽しいでしょうか。

何の役に立ちますか。

これはペンですって、みれば分かりますよね。

ボールペンを指さして「this is a pen」と欧米人が言ったら、それでもう、「ボールペン」=「this is a pen」という表現が分かります。

学校の英語の教科書を開いてみますと、

「クミが公園に行った」「ケンは学校を休んだ」 

そんなことはどうでもよい、と思ってしまいます。クミだのケンだの、赤の他人がどこで何をしようと、だからといってどうだというのでしょうか。

勿論、これらの、学校の教科書や、子供向けの本などは、教育上、また試験対策のうえで、役立つでしょう。子供ならば、クミがどういう考えをもっているのかとか、クミがなぜ公園に行こうとしたのかといった哲学的思考をあまりしませんから、教本の内容を特に苦も無く受け入れます。

しかし大人が仕事をしながら、語学学習をするために、教科書や絵本やラジオ英会話のテキストを使う必要はまったくない、というのが当サイトの考えです。

従来の堅苦しいやり方にしたがって英語学習を継続していく先に、私たちは何を掴むことができるでしょうか。

受験業界や英語産業に踊らされ、仕事と英語学習という虚しい日々のサイクルを繰り返しながら、私たちは、ある日ふと気づくことになるのです、

英語学習を続ければ続けるほど、心の中が空虚になっていく

ということに。

そのようなやり方で、あるいは人生の最期に私たちは英語がペラペラになっているかもしれません。しかし、 人生を振り返った時に、そこにあるのはthis is a~、Kumi and Ken are~、連鎖関係副詞句がどうのこうの~、ベジタブルの語源がどうたらこうたら、という教本の内容の膨大な羅列です。

クミとは誰ですか、副詞句とは我々の人生の何ですか。偏った知識に対して責任をとってくれるのは、一体どこの誰ですか。

誰も責任をとらないでしょう?

そのようにして、苦しく辛い英語学習を耐え忍ぶ過程で、心の中はすっかり卑屈になっています。「心の中」に財産がない。そして目の前に迫っているのは寿命です。

こう言っても、なかなか信じていただけないかもしれませんが。

当サイトでは、そのような二の轍を踏まないように、楽しく、よりよい人生にとって意義のある英語学習を目指します。こころを空虚にする英語学習ではなく、こころを豊かにする英語学習の在り方を模索し、情報発信をして参ります。

たとえば、皆さまは「哲学」に興味がありますか?

私は、「哲学」と聞くと、アレルギー反応が出ます。

使われている言葉が必要以上に難解で、それらの言葉の定義もなされていないため、なかなか読み進めることができません。

ましてや、その哲学によって英語を学ぼうなど、無謀と思われるかもしれません。

しかし、哲学が難しいのは、日本の哲学書だから難しいのです。

海外の洋書や哲学書、格言等は、難しくありません。必要以上に難しい言葉が使われず、日本語の哲学書のように叙述的ではないからです。

ワインは子供が飲んでもまずいけれども、大人が飲んだら美味しいですよね。それと同じで、人生経験の豊富な大人が、大人向けの洋書によって英語を学ぶことは、とても理に適っています。

当サイトの哲学カテゴリーでは、楽しくて役に立つ偉人の格言や洋書の引用によって、英語学習と向き合っていきます。

各種の教本などよりも、心が豊かになるのは言うまでもありません。

「覚えるべき」とされる英語ではなく、

「価値のある」英語で、英語学習をしてみませんか。

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