“If the breaking day sees someone proud,
The ending day sees them brought low.
No one should put too much trust in triumph,
No one should give up hope of trials improving.
Clotho mixes one with the other
and stops Fortune from resting,
spinning every fate around.
No one has had so much divine favor
that they could guarantee themselves tomorrow.
God keeps our lives hurtling on,
Spinning in a whirlwind.”
—SENECA THYESTES, 613
【覚えるのはこれだけ】
break 突然発生する、夜が明ける、夜明け
bring low 衰弱する、低い地位に落とす
be brought low (健康、富、地位など)衰える
improve 事態が進展してよくなる、好転する
divine 神の、神聖なる favor 好意、引き立て
hurtle 矢のようにビューンと進む、突進する
whirlwind つむじ風、旋風、性急な目まぐるしさ
【解説】
Glotho mixes one with the otherの部分で、
oneは「1」という意味ではありません。「それ」とか「これ」とか、「複数あるうちの一方」という意味です。
「一方を他方とまぜこぜにする。」
つまりtriumph(大勝利)とtrial(大試練)が代わる代わる訪れるようにする、という意味です。日本語でも「禍福は糾える縄の如し」という諺がありますね。
Glotho クロートーとFortune フォルタナとは、
ギリシャ神話に伝わる運命の3女神のことです。
この女神の名前が、英語のfortune 運 の語源です。
stops Fortune from resting
stop 防ぐ、阻止する、やめさせる Fortune 運命の女神フォルタナが from resting 怠けることから
No one has had so much divine favor
No one誰も has had 持ってはいない so much それほど divine favor 神の寵愛、神の加護、
that they could guarantee themselves tomorrow
that ~という they could 彼ら(=No one)ができる guarantee 保証する themselves tomorrow 自分自身に明日を
God keeps our lives hurtling on,
Spinning in a whirlwind
God神が keeps ~ing し続ける our lives 我々の人生を hurtling on 急かす spinning なにかを回す(=運命の糸車を紡ぐ) in a whirlwind 目まぐるしい旋風のように
夜明けが得意顔の者を見いだすならば
夕闇は彼らがうなだれているのを見いだす。
誰も勝利に信頼を置き過ぎてはならず
誰も試練が去るという希望を捨てるべきではない
クロトーは勝利と試練をまぜこぜにし
運命の女神フォルトゥナを片時も休ませず
あらゆる運命の糸車を回し続ける
明日のわが身を保証できるほどの恩寵を受けた者は
一人もいない。
神はわれわれの生を急き立て
ぐるぐると回し続けるのだ
セネカ『テュエステス』
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